株式会社ストラテジー・アドバイザーズは、2026年9月14日、株式会社東京証券取引所 代表取締役社長の横山隆介氏を講師に迎え、「東証改革が株式市場と企業経営に与える影響」をテーマとした金融市場研究会(兼夕食会)を開催しました。

本研究会には、企業の経営層や金融市場に関わる方々にご参加いただき、東証が推進する市場改革やコーポレートガバナンス改革、今後の企業経営に求められる対応について理解を深める機会となりました。
東証改革は「開示」から「企業価値向上の実践」へ
東京証券取引所は、2023年3月にプライム市場・スタンダード市場の上場企業に対し、「資本コストや株価を意識した経営」の実現に向けた対応を要請しました。
今回の講演では、これまでの取り組みの進捗に加え、2026年の制度・施策のアップデートについて解説いただきました。
講演資料によると、2026年3月末時点でプライム市場上場企業の93%が対応状況を開示し、74%がアップデートを実施しています。
一方、PBR1倍割れ企業の割合は、2022年7月の50%から2026年3月には27%まで減少したものの、企業価値向上に向けては引き続き取り組みの深化が求められています。
企業経営に求められる4つの視点
講演では、「資本コストや株価を意識した経営」のさらなる推進に向け、以下の4つの視点が示されました。
- 中長期的な経営方針や成長の道筋を明確にすること
- 成長に向けた資本配分と優先順位を明確にすること
- 保有資産が価値創出に向けて最適な状態にあるか検証すること
- これらについて取締役会が実効的に議論・監督すること
企業価値向上には、株主還元や形式的な情報開示にとどまらず、経営資源の適切な配分と、その実行を支えるガバナンスが重要であることが示されました。
投資家との対話を企業価値向上につなげる
また、東京証券取引所が実施した企業アンケートでは、回答した682社のうち75%が、機関投資家との対話を有意義であると評価しています。
企業が求めるのは、短期的な業績や株主還元に関する議論だけではありません。
中長期的な成長戦略への理解や、経営課題に対する客観的な示唆など、企業と投資家が相互理解を深める建設的な対話が重要となっています。
経営層と資本市場をつなぐ対話の場として
ストラテジー・アドバイザーズでは、資本市場の動向や企業経営に関わる重要テーマについて、経営者・専門家と企業の経営層が直接意見を交わす研究会を開催しています。
今後も、企業価値向上に資する知見の共有と、企業の枠を越えた対話の機会を提供してまいります。
